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ジェヴォーダンの獣

2003/3/3
Le Pacte des Loups
2001年,フランス,138分

 
            
     
 
 18世紀、フランスのジェヴォーダン地方で女や子供ばかりが謎の怪物に襲れるという事件が発生していた。“ジェヴォーダンの獣”と呼ばれるその怪物の謎を突き止めるため、パリから博物学者のグレゴワール・デ・フロンサックとミステリアスな同行者マニが派遣された。村人の目撃した怪物の姿はこの世の生き物とは思えないものだったが…
 18世紀に実際に起こった、女と子供ばかり100人が忽然と姿を消し、野生動物にかまれたと思われる傷跡のある死体で発見されたという“ジェヴォーダンの野獣”事件をもとにしたミステリー。ワイヤーを使ったアクションシーンが充実。
監督 クリストフ・ガンズ
脚本 クリストフ・ガンズ
    ステファーヌ・ガベル
撮影 ダン・ローストセン
音楽 ジョセフ・ロドゥカ

出演 サミュエル・ル・ビアン
    ヴァンサン・カッセル
    エミリー・ドゥケンヌ
    モニカ・ベルッチ
    ジェレミー・レニエ
    マーク・ダカスコス

 

 

 

ジェヴォーダンの獣 ― スタンダード・エディション

ジェヴォーダンの獣

 

ジェヴォーダンの獣 プレミアム・エディション

 

 

 
 猫も杓子もワイヤーアクション。世の中本当にワイヤーアクションだらけですね。いまさら歴史を説明するまでもないですが、香港映画で結構前から使われていたワイヤーアクションが『マトリックス』をきっかけにハリウッドでブレイク。『グリーン・ディスティニー』もヒットして、その後はすっかりハリウッドに定着という感じですが、香港では『少林サッカー』のように笑いに持っていくという方法もあります。
 で、この映画はフランス映画。フランス映画でワイヤーアクションというのは私は初めてみましたが、映画のテーマ的にはアクション映画という感じではなかったので、かなり度肝を抜かれました。もっとジメジメしたコスチューム・ミステリーかと思ったら、すっかりアクション映画。
 このワイヤーアクション具合といい、デフォルメされた時代感といい、なんとなく『修羅雪姫』(釈由美子の)を思い出してしまいました。アクションシーンは確かに『修羅雪姫』なのです。そのほかのシーンでも、スローモーションやストップモーションの使い方、(この映画はやたらとストップモーションやスローモーションが出てくるんですが)その『マトリックス』風さ加減がまったくもって『修羅雪姫』ということです。
 プロットのほうは『修羅雪姫』よりしっかり出来ていて、「え?本当にこれでいいの?」という展開は多々あるものの、映画に嫌気がさしたり、退屈で寝てしまったり、前半で結末がわかってしまったり、そういうことはない程度には練られたプロットになっております。

 つまり、いろいろと文句は出ますが、それほど悪い映画ではないということです。出ている俳優さんたちもヴァンサン・カッセル&モニカ・ベルッチ夫妻をはじめとしていまヨーロッパで注目されている俳優さんたちのようです。マニ役のマーク・ダカスコスもSF系のアクション映画でちょくちょく見る人です。
 ヨーロッパ映画の一部がハリウッド化する中で、ハリウッド的なスターが誕生し、ハリウッド的な映画が作られる。そのような流れの中の一作と見ることも出来ます。今のヨーロッパの映画の平均点がこれということなのではないかと思います。