Life of Warhol
1990年,アメリカ,35分
監督:ジョナス・メカス
撮影:ジョナス・メカス
音楽:ベルヴェット・アンダーグラウンド
出演:アンディ・ウォオール

 ドキュメンタリー作家ジョナス・メカスが撮り続ける日記フィルムのなかから友人であるウォホールを撮影した部分を抜粋し編集したフィルム。
 家族とのヴァカンスや、ベルヴェット・アンダーグラウンドの初ステージなど資料的に貴重というか、なかなか見られない素材がトリップ感のある映像として編集されている。せりふがまったくなく、全編にわたってアルバム風な仕上がりになっている。

 ベルヴェット・アンダーグラウンドの音楽に引っ張られてというわけではないだろうけれど、前半は特に手持ちカメラの映像を早送りしたりして、80年代のトリップビデオのような印象。一体だれが映っているのかよくわからないほど。それは60年代から70年代くらいを写したものの話で、80年代を写したものになると逆に映像は落ち着いて、何が写っているかわかるようになる。そこにはウォホールの家族が写っていて、なんとなくウォホールのイメージとは違う。ウォホール家のホームビデオをのぞいているようなそんな感じ。でも、突然ジョン・レノンとオノ・ヨーコが写っていたりして面白い。
 マア、でも特に画期的な何かがあるというわけではない。構成も時系列にしっかり沿っているし、ふーんという感じで見るしかない。それがいいといえばそれがいいんだけどね。友人とはいえ他人を主人公にしてしまっているので、メカスの私小説的な雰囲気が出なかったというのもあるかもしれない。

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