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カラマリ・ユニオン
2002/4/16
Calamari Union
1985年,フィンランド,80分
なぞの会合を繰り広げる男たち。男たちは「カラマリ・ユニオン」と名乗り、自分たちの窮状から逃れるべく、街の反対側にあるという「エイラ」を目指そうと話し合う。そしてその「エイラ」へのたびは困難を極めるという。男たちの名はみな「フランク」。彼らは地下鉄に乗り、街の中心へ向かう。
アキ・カウリスマキが『罪と罰』についで撮った2作目の長編作品。とにかくわけがわからない設定とわけがわからない展開。カウリスマキ・ワールドここに極まれり。
監督 アキ・カウリスマキ
脚本 アキ・カウリスマキ
撮影 ティモ・サルミネン
音楽 カサブランカ・フォックスとあれやこれや
出演 マッティ・ペロンパー
プンティ・ヴァルトネン
サッケ・ヤルヴァンパー
マルック・トイッカ
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ちょっとわけがわからなすぎるかもしれません。わけのわかるところがひとつもない。それでも、みんな名前が「フランク」というのはかなり面白い。最初の会合の場面で、「じゃあ、フランクよろしく」「ああ、フランク」と受け答えるあたりでは何のことかわからないが、だんだんみんなフランクなのだとわかってくると、なんだかほほに笑みが浮かんでしまう。これはコメディなのか。『レニングランド・カウボーイズ』で名の売れた監督だけに、シュールな感じのコメディは得意分野なのだろうけれど、この作品はあまりにシュールすぎる。海辺(湖辺?)のホームレスに「泊めてやってくれ」と頼んだり(自分たちは車があるのに)、突然店を経営していたり、首をひねりながら笑うしかない場面の目白押し。
このわからなさは、つまりありえなさ、そして作り物じみさ(そんな日本語はない)だろう。作り物じみさというのは逆にわかりやすさの賜物でもある。ホテルの名前が「ホテル・ヘルシンキ」だとか、イタリアにいて考えるときに「イタリア」というネオンサインのカットが挿入されたり、このあまりにわかりやすさがうそっぽく、作り物じみた感じを与える。作り物じみた感じは現実的でなく、リアルでないから、そこに何かあるのだろうと考えてしまうけれど、その何かが何なのか一向にわからない。そこに立ち現れるわからなさ。
でも、途中からなんとなく予想がつくようになってくる。「車のドアに、コートのはじをはさむんだろうなぁ」とか「ああ、しんじゃうんだろうなぁ」とかそういう予想ですが。それが予想できるから何なのかといわれるとそれもまたわからない。
あまりにわけがわからず、もう一回見てやろうと思ってしまった。それもカウリスマキの作戦か?