Scary Movie
2000年,アメリカ,88分
監督:キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ
脚本:ショーン・ウェイアンズ、マーロン・ウェイアンズ、バディ・ジョンソン、フィル・ボーマン、ジェイソン・フリードバーグ、アーロン・セルツァー
撮影:フランシス・ケニー
音楽:デヴィッド・キタイ
出演:ショーン・ウェイアンズ、マーロン・ウェイアンズ、アンナ・ファリス、チャリ・オテリ

 コープス高校でひとりの生徒が殺される。そして、それは連続殺人事件へと発展していく…
 「スクリーム」をパロディ化し、そこに様々な映画のパロディを加えたいかにもアメリカ的なパロディ映画。このジャンルの作品の中ではかなり面白い方だとは思いますが、いかんせん日本ではパロディ自体の受けが悪いのでこの作品もいまひとつ人気は出なかった。
 個人的にはそんなに悪くないと思います。

 本当に単純なネタの集積で映画を作る。ホントにほんとーに単純なネタ。これは要するに下手な鉄砲も数うちゃあたる方式で、どれかがヒットしてくれればいい。見ている人のそれぞれがどこかで笑ってくれればいい。そんなやり方。映画のパロディはもとの映画を見ていないと笑えない。だから、映画のパロディをやるときはこういう下手な鉄砲も…方式にするのは間違っていない。しかし、この方式で多くの映画が失敗し、わずかな映画が成功してきた。それでも作られつづけるのはアメリカ人が映画が好きでパロディが好きだから。この映画の鉄砲はそれほど下手でもなかったらしい。
 日本の映画環境の中で見ると、ちょっと分かりずらいところも多い。最大の見せ場と思われる「マトリックス」のところがいまいち。笑えるといえばそのショボサくらい。ショボサで笑いをとるのはパロディとしてはいまひとつな気がする。それに対して「ブレアウィッチ」のところはかなり好き。入りの部分もさりげなくていいし、鼻水だらだらも相当すごい。個人的にはここが一番のヒット。左膝貫通くらい(どのくらい?)のヒットでした。あとはらりってるところくらいかな。
 まあ、あとはぼちぼちね。オチはいまいちでしたが、一応あったので安心。私は落ちのないコメディはなんだか気に入らなくて、いつもオチを気にしてしまう。やはりコメディは笑って終わりたいというのもあるし、一番面白いネタを最後にもってくるもんだろうという期待もある。このオチはインパクトはまあまああるけれど、映画をまとめるものではない、突発的なもの。だから印象は弱いし、笑いも弱い。新作もなかなか見ようとは思えない。

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