アメリカン・サイコ
2001/11/7
American Psycho
2000年,アメリカ,102分
- 監督
- メアリー・ハロン
- 原作
- ブレット・イーストン・エリス
- 脚本
- メアリー・ハロン
- 撮影
- アンジェイ・セクラ
- 音楽
- ジョン・ケイル
- 出演
- クリスチャン・ベイル
- ウィレム・デフォー
- ジャレッド・レトー
- ジョシュ・ルーカス
80年代のNY、親の証券会社で副社長を務めるパトリック・ベイトマンは、ろくに仕事もせずエステやクラブに忙しく、見栄を張ることばかりに一生懸命だった。しかし、そんな彼が暗い道端のホームレスを突然刺し殺してしまう。
深刻な殺人の衝動に駆られた男をえがく、サスペンスドラマ。
これはコメディなのか。細かい笑いがちりばめられるが、果たしてそれがメインなのか。しかし、原作の話はシリアルなものらしい。監督として原作を壊してコメディに仕上げてしまったのだとすれば、それは大胆不敵なことではある。しかしコメディなのかどうなのか判然としない。いっそ徹底的にコメディにしてしまったほうが気持ちがよかった。サスペンスとしても中途半端、コメディとしても中途半端な居心地の悪さ。コメディ的なものを意図していることは明らかだから、原作者に対して気を使ってしまったことからくる失敗なのか。
現代社会に住む人々の孤独というか、自己の存在確認の難しさという問題はあると思いますが、80年代という過去を描いたわりにはその答えが出ていない。わざわざ80年代というかこの時代を描くのなら、その時点でのひとつの答えを用意してもいいのではないかと思う。結局自己を確認することのできないパトリックは単なる狂人だったのか、それとも80年代を競争に由来する孤独の中で過ごしてきた人々は多かれ少なかれそんな経験をしてきたということなのか、それはパトリックが特殊化されるのか一般化されるのかという問題で、この映画の終わり方からすると、どちらとも取れる。その宙ぶらりんなところもいまひとつ落ち着かない。
名刺とか、ビデオとか笑えるところもあるけれど、こういうシニカルな笑いはあまり好きではないです。多分こんなパロディの仕方がつぼにはまる人もいるでしょう。
