1966年,日本,89分
監督:鈴木清順
原作:今東光
脚本:三木克巳
撮影:峰重義
音楽:小杉太一郎
出演:野川由美子、伊藤るり子、和田浩治、川地民夫、松尾嘉代

 河内の山間の村に住む娘は病弱な父をよそ目に坊主の愛人になる母親に反感を抱きながら日々暮らしていた。そんな彼女は村に嫌気が差し、大阪に出て行くことに決めていた。
 清順が女を武器にしてのし上がっていく女を描いた。映画的にはかなり斬新な手法がつかわれ、清順的世界観を発揮。

 この映画は結構狂っていていい。「すべてが狂っている」ほどに驚愕するものではないけれど、「ふふ」とほくそえみたくなるような作り方。特に終盤はその傾向が強く、ひひじじいが映画を撮影するというときに照明とか、それが終わった後のマンションでのシーンとか、相当めちゃくちゃなことをやりながら、それを清順らしさという言葉で片付けてしまえるような味を出す。
 これがまさに清順的世界という感じなのでしょうね。ぎこちなさと狂気の描き出す美というところでしょうか。
 あとは、展開の速さがかなりいい。清順の映画はそれほど速いという印象はなかったんですが、この映画は相当速い。あっという間に物語が進んでいく。というより過ぎ去っていく。どんどん勝手に転がっていく展開の仕方は60年代らしさなのか、3時間分の物語を90分に無理やり収めたような印象がある映画がおおく、それがまた快感。

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