Fallen Angels
1995年,香港,96分
監督:ウォン・カーウァイ
脚本:ウォン・カーウァイ
撮影:クリストファー・ドイル
音楽:フランキー・チャン
出演:レオン・ライ、ミシェル・リー、金城武、チャーリー・ヤン、カレン・モク

 本来は「恋する惑星」の第3話として予定されていた作品。殺し屋とエージェント、金髪の女、口の聞けない青年モウ。四人が繰り広げる恋愛話。
 「恋する惑星」と共通点が多く、姉妹編といった感じ。クリストファー・ドイルのカメラは相変わらずさえを見せ、使われている音楽も非常に効果的で印象的。映像と音楽がうまくマッチングしたシーンがいつまでも頭を離れない。
 一作一作成長を続けるカーウァイとドイルのコンビがたどり着いたあるひとつの到達点なのかもしれないと感じさせる作品。

 いつも、カーウァイの映画は書くことがないのですが、今回はもう一度クリストファー・ドイルのカメラに注目してみました。なんといってもドイルのカメラはあまりに自由。人物の動きとシンクロせずにカメラが動いていくのが非常に不思議。この映画で一番印象的なのは、殺し屋の部屋を外から映すフレームだと思いますが、これも外から部屋の中を取るというなかなか大胆なことをやっている。けれど、本当に自由なのは、カメラが登場人物とすれ違ったりすること。
 ですね。
 面白いのは金城武。賞味期限切れのパイナップルの缶詰の食べて口がきけなくなってしまったというのもおかしい。もちろん「恋する惑星」とのからみですね。そして、突然金髪になり、「ロシア人かもしれない」というところ。これは撮影中いきなり金城武が金髪で現れ、それを見てカーウァイがその場で脚本を書き換えて出来たというのは有名な話。
 最後バイクで疾走するときに流れる印象的な歌は、フライング・ピケッツの「オンリー・ユー」です。はやりました。CD買いました…

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