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いわゆる静謐な「小津」のイメージとは違うこのサイレント映画は画面のそこここに「音」が溢れている。そして非常に巧妙なストーリー展開。
私はちゃんと細部まで観察しようという意気込みで劇場に座ったのだけれど、見ているうちにぐんぐんと物語に引き込まれ、気づいてみればもうラストという感じで見てしまった。90分という長さは当時の映画としては長尺だが、今見れば非常に心地よい長さ。やはり映画の理想は90分という自説は正しかったのだと再確認してみたりもしました。
「何がよかったのか」と効かれると非常に困る。ストーリーはもちろんよかった。子供たちのキャラクターがよかった。出てくる子供たち(8人くらい?)のそれぞれが非常に個性があり、映画が始まって20分もすれば見分けがついてしまう。これは非常に重要なことだと思う。といっても、それが面白かったというわけではない。具体的にいえば、2人が学校から逃げ出す間合いとか、犬がお座りして2人見送るその画だとか、通って欲しいところで必ず電車が通過するその演出だとか(何と目蒲線!)、いろいろです。
やっぱり小津ってすごい。
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