最初のカットは、空を横切る飛行機(雲)。そこから、切れ切れの断片が次々とつなげられる。それぞれの意味するところは説明されることなく、それぞれのカット(映像)の切れ目とセリフ(音)の切れ目も一致しない。ひとつのモチーフは工場で働くどもりの少女、もうひとつのモチーフは生身の人間で構成される絵画(おそらくレンブラント)の撮影風景。いきなり見るものを圧倒し、混乱させる作りで始まるこの映画、徐々に物語らしきものがたち現れてくる。
ゴダールらしい実験性と工夫に溢れた作品。物語らしきものがあるようでないようなのだけれど、常に緊迫感が漂い、見るものを厭きさせない。
いわゆる普通の映画に馴らされてしまっていると、かなり面食らうに違いない映画だが、この世界になじんでいけば、最後には終わってしまうのを惜しむ気持ちが沸いてくるに違いない。
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監督 ジャン=リュック・ゴダール
脚本 ジャン=リュック・ゴダール
撮影 ラウール・クタール
出演 イザベル・ユペール
ハンナ・シグラ
イエジー・ラジヴィオヴィッチ
ドミニク・ブラン
ミリアム・ルーセル
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