Good Hair
2010/4/10
Good Hair
2009年,アメリカ,96分
- 監督
- ジェフ・スティルソン
- 脚本
- ランス・クロウザー
- クリス・ロック
- チャック・スクラー
- ジェフ・スティルソン
- 撮影
- クリフ・チャールズ
- マーク・ヘンダーソン
- 音楽
- マーカス・ミラー
- 出演
- クリス・ロック
- アイス-T
- KRS・ワン
- ケリー・ワシントン
本来はもじゃもじゃのアフロへあのはずのアフリカ系女性の髪が近年みんなストレートになっている。ふたりの娘をもつクリス・ロックが娘に「どうして私の髪はもじゃもじゃなの?」といわれたことからその謎を解き明かそうと立ち上がった! 調べるうちに、そこには恐るべき真実が…
コメディアンのクリス・ロックが真面目にアフリカ系女性の髪の毛の問題に迫るドキュメンタリー。なるほどね~
テレビでも映画でも、アフリカ系女性の髪の毛がストレートになっている。ストレートパーマの技術が向上したのかなぁとのんきに考えていたが、そんなに単純なことではないらしい。そこには単なる流行や技術の革新といった理由だけではなく、アフリカ系女性がアフロではいられないさまざまな事情があるということだ。
なんと言っても女性達がストレートヘアをステータスだと考えざるを得なくなった現実というのが問題だ。もちろんもっとも大きな要因は彼女達自身がそういったヘアスタイルに憧れたということもあるのだが、別の問題としてアフロヘアが公的な場所にそぐわないという通念がはびこっているということがある。
アフロヘアというのはある意味ではアフリカ系の人々のエスニックシンボルである。パブリックな場所というのはなるべくそういったエスニックシンボルを主張しないほうが望ましい。その意味でアフロヘアが避けられるようになったということもある。
そして、アフロヘアをストレートにしようとするとやはり大変だ。縮毛を矯正する薬剤は肉を溶かすほど強力でもちろん体によくない。代わりに自毛に編みこむウィーヴ(ウィッグ)をするには何十万もかかる。女性たちは借金をしてウィーヴを買い、それが貧困を助長するのだ。
しかもその黒人のヘア産業を牛耳っているのは非黒人であり、いくらウィーヴを買っても潤うのは白人ばかり。
そんなもろもろの問題があるということがわかっていくのはなるほどなぁという感じで面白い。
しかし、この映画のクライマックスは「ヘアショー」である。全米から選りすぐられた4人のスタイリストが舞台の上でヘアカットショーを繰り広げる大会。この大会の様子がなんとも退屈で、しかもこれが最後に来ることで、物語の焦点がぼけてしまう印象も受ける。
せっかく社会構造の不平等さや矛盾に焦点を当てたのだから、それをもっと追求して行ってほしかった。
