ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式
2010/4/1
Death at a Funeral
2007年,アメリカ=ドイツ=イギリス=オランダ,90分
- 監督
- フランク・オズ
- 脚本
- ティーン・クレイグ
- 撮影
- オリヴァー・カーティス
- 音楽
- マーレイ・ゴールド
- 出演
- マシュー・マクファディン
- キーリー・ホーズ
- アンディ・ナイマン
- ユエン・ブレムナー
- デイジー・ドノヴァン
父親の葬儀を取り仕切る長男のダニエルズは、母親と妻の諍いに頭を痛め、小説家の弟ロバートではなく自分が弔辞を読むことに引け目を感じていた。ダニエルの従妹のマーサは恋人のサイモンと弟のトロイを迎えに行くが、そこで誤ってサイモンに幻覚剤を飲ませてしまう。そこにわがままな伯父のアルフィーもやってきて現場はしっちゃかめっちゃかに…
ハリウッドでも活躍するフランク・オズが母国イギリスで撮ったイギリス的なブラック・コメディ、ハリウッド風味。
葬式に集まった人たちが繰り広げるどたばたを描いた、ちょっとブラックなコメディ。主人公のダニエルは父親が死んだことにショックを受け、自分の妻と母親の関係につかれ、新しい家の敷金や葬式代に頭を悩ませる。その上、どうして作家の弟が弔辞を読まないのだろうとみんなに言われ、最終的にはとんでもない難題が降りかかる。
こういう主人公に次々と不幸やら難題やらが降りかかってくるというのはコメディのひとつのパターンで、特にイギリスではよく見るように思う。よく考えたらすごいつらい立場なのだけれど、それをブラックな笑いにするところが、イギリス映画の面白さだ。
この映画の面白さは、とにかくいろいろなことが次々起こるということだ。ドラッグに引っ掛けた物あり(ドラッグネタもイギリス映画は意外と多い気がする。『トレインスポッティング』を筆頭に)、ちょっとした下ネタあり、恋愛ネタもあり、家族ネタもある。
物語のようなものはまったくなく、本当に潔いコメディだと思う。ラブコメとか、最後はヒューマンな感じになるコメディとか、サスペンスコメディとか、そういったコメディもいいけれど、たまにはこういう純粋なコメディを見たい。考えて見ると、そういう純粋なコメディを作っているのはイギリスなのではないだろうか。わかりやすいところでは『Mr.ビーン』なんかがそうだし、まあ好き嫌いは分かれるだろうけれど、コメディ映画を見てる!っていう感じがすごくしていい。
この作品はそんなイギリスコメディにハリウッドのやわらかさが加わった感じだ。純然たるイギリスコメディだと平気で人が死んだりするわけだけれど、その辺のブラックさがやわらげられていて、万人向けになっている感じ。また、イギリスのコメディ映画はテンポが遅くなりがちだが、この作品はそれなりにテンポよく展開していく。さすがは、イギリス出身ではあるが、ずっとハリウッドで活躍してきたフランク・オズだけはあるというところだろう。
とはいえ、出ている人も地味だし、展開も地味なので、映画の世界に引き込まれて笑うというよりは、ちょっと斜めから見てニヤニヤするという感じの見方になるようにも思う。なかなかこういうのは日本ではヒットしない。劇場公開されたということだが、はっきり言って印象にない。面白いと思うんだけど…
