88ミニッツ
2010/3/1
88 Minutes
2007年,アメリカ,107分
- 監督
- ジョン・アヴネット
- 脚本
- ゲイリー・スコット・トンプソン
- ジョン・アヴネット
- 撮影
- ドニ・ルノワール
- 音楽
- エド・シェアマー
- 出演
- アル・パチーノ
- アリシア・ウィット
- エイミー・ブレネマン
- リリー・ソビエスキー
- ウィリアム・フォーサイス
1997年FBIの精神科医ジャック・グラムの証言により、フォースターという男が連続猟奇殺人の犯人とされ死刑が宣告される。それから9年、フォースターの死刑が執行される直前、ジャックの教え子の一人がフォースターとまったく同じ手口で殺される。そしてジャックの携帯電話には「88分後にお前は死ぬ」という電話がかかってくる…
アル・パチーノ主演のサスペンス、細かいところは甘いが、勢いで最後までみせてしまう。
FBIの精神分析医であるアル・パチーノが教え子が殺され、自分が脅迫された事件を追う。その脅迫が身近なところから発せられていることから教え子をはじめとした身近な人物の反抗だと推測され、ジャック(アル・パチーノ)は疑心暗鬼になる。88分という限られた時間が切迫感を演出し、観客を駆り立てる。スピード感ある展開でなんとなく最後まで引っ張られてしまう感じ。
この映画をレゴブロックにたとえると(何故たとえるのかは置いといて)、表から見るとちゃんと見本どおり出来ているけれど、裏は間に合わせでがたがたという感じ。映画というのはブロックのようにさまざまな要素で出来ていて、その要素の組み合わせ方によっていろいろな形になる。ブロックのセットには完成見本というのがあって、説明書どおりに作ればそのものが出来る。この作品は正面から見ると完成しているけれど、後ろから見るとごまかしばかりという感じだ。
この映画は細かいところを突っ込んだら、いくらでも突っ込める。「どうしてこんな行動を取るのか」とか「こんなことするヤツはいねぇだろ」とかとか。でも、疑わしい人物をたくさん配置し、しかもほとんど犯人へのヒントを与えないことで観客を映画にひきつけたままにし、スピードと勢いで離さずに置く。
結末まで見れば「なるほどね」と思う。とりあえず納得の結末。でも、よく考えてみればそのどれも間に合わせというか、こじ付けと言うか、都合いいように組み立てられた物なのである。
まあ、別にそれが悪いと言うわけではない。見ている間楽しめれば映画なんてそれでもいいし、その分、作るのも簡単だろう。でも、同じ素材でもしかしたらもっと面白い映画が出来たかかもしれないと考えると惜しい気もする。きっちりと見本どおりの物を作ってもつまらないと思うが、同じブロックを使って見本とまったく違うものを作ってしまうようなそんな驚きのある作品を観客はいつも欲している。
まあ、そんなのはないものねだりに過ぎず、私がこの作品から勝手に思ったことに過ぎないわけで、これはこれでいいんだと思う。もうちょっと犯人探しが楽しめたらよかったんだけどね…
