51 Birch Street
2009/11/20
2005年,ドイツ=アメリカ,90分
- 監督
- ダグ・ブロック
- 脚本
- ダグ・ブロック
- エイミー・スペリン
- 撮影
- ダグ・ブロック
- 音楽
- マシン・ヘッド
- H・スコット・サリナス
- 出演
- マイク・ブロック
- ミナ・ブロック
- キャロル・ブロック
- ダグ・ブロック
- エレン・ブロック
- カレン・ブロック
ニューヨークに住むブロック夫妻は結婚50年を迎えたおしどり夫婦、その息子でドキュメンタリー作家であるダグは記録として両親を撮影していた。しかし、母が急逝しわずか3ヶ月で父が再婚、母の遺品から見つかった日記にはその母の苦悩の日々が記されていた…
アメリカの理想の夫婦の真実を描いたドキュメンタリー。50年代の理想とは?
1950年代のアメリカというと好景気に沸いた黄金時代、その頃に結婚したマイクとミナのブロック夫妻は結婚50年をめでたく迎えたおしどり夫婦。と息子は思っていた。しかし、母の死をきっかけとしてそれが事実ではなかったことが明らかになってくる…
息子にしてみれば両親の人生の秘密を知ること、特に母親の女としての行き方を知ることには抵抗があるだろう。この作品はその抵抗を乗り越えて、その事実と向き合った物語だ。もともと父親とそりが合わなかったダグは作品を作る過程でカウンセラーに相談もし、その関係を乗り越えようとする。
そんなダグの体験を描いた私小説的なドキュメンタリーと考えればまあ見れるのだが、実際のところダグの両親が送った結婚生活というのはまったくもって月並みなものだ。仲睦まじいおしどり夫婦というのはあくまでダグの思い込みであって、実際は冷めた関係はずいぶん前から続いていたし、そのことに姉達は気づいていた。
この映画で面白いのは、なぜダグはそのことに気づかなかったのか、あるいは気づかないようにしていたのかということと、ふたりはなぜ離婚しなかったのかということだ。前者はつまりダグが両親の過去と向き合う過程ということで、描かれてはいるのだが自分のことなだけにあまり踏み込めて以内という印象。後者の方はほとんどと言っていいほど描かれていない。
その結果、この作品はダグのカウンセリングのための材料のようになってしまった。ダグが新たに発見する両親の事実というのは他人であるわれわれから見ればそう大変なことではなく「あの母が!」というダグの驚きを共有することは出来ない。だからこの作品を見ることはホームビデオをダラダラと見せられているような感覚と半ば似通う。もちろん構成はしっかりしているし、ストーリーラインもしっかりしているので退屈はしないわけだが。
んー、ダグの立場やダグの両親の立場に自分を重ね合わせることができれば面白いのかもしれない。こうならないよう教訓とするという感じなら。
