フロスト×ニクソン
2009/11/8
Frost / Nixon
2008年,アメリカ,122分
- 監督
- ロン・ハワード
- 原作
- ピーター・モーガン
- 脚本
- ピーター・モーガン
- 撮影
- サルヴァトーレ・トチノ
- 音楽
- ハンス・ジマー
- 出演
- フランク・ランジェラ
- マイケル・シーン
- ケヴィン・ベーコン
- レベッカ・ホール
- オリヴァー・プラット
1974年、アメリカ合衆国大統領としてはじめて任期途中で辞任したニクソン。その中継をオーストラリアで見ていたトークショーの司会者ジャック・フロストはニクソンにインタビューすることを思いつく。フロストを与し易しとみたニクソン側もそれに同意、フロストは私財をなげうってそのインタビューに臨むのだが…
伝説のTVインタビューを舞台化したピーター・モーガンの戯曲をロン・ハワードが映画化。ニクソンとフロストのキャストは舞台のまま。
ウォーターゲート事件直後、説明責任を果たすこともなく大統領を辞任したニクソン、次のフォード大統領による特赦で問題を法廷で追及されることもなくなり、政界復帰までもくろんでいた。
イギリスのTV司会者デヴィッド・フロストはニクソンのインタビューで名を上げようともくろみ、インタビューを申し込む。彼は自分の懐からお金を出してまでその企画にかける。
一発を狙うフロストとそのフロストを与し易し戸踏んだニクソン、2人の思惑がインタビュー実現に結びつく。
話としてはフロストは準備をしていくが、百戦錬磨のニクソンにいいようにあしらわれるという感じ。そして、4日のインタビューのうち3日が終わり、敗色濃厚だが、フロストには何か腹案があるようなないような… という感じで盛り上げって行くという感じ。
この最終日がどうなるのかというのがこの映画の最大の盛り上がりで、そこに向けてうまく展開していくというところがさすがエンターテインメントでならしたロン・ハワードというところ。決して派手ではないが面白みのある映画になったと思う。
ニクソンとウォーターゲートについての新事実が明らかになるとか、その人間性が描かれているというわけではない。単にひとつのインタビューを通してニクソンとフロストがあいまみえ、そこに感情の行き来や、相手の出方を伺う駆け引きが見える。そのスリルというか展開の面白みがなかなかないよさだ。
やはり舞台劇としてすでに上演され、しかもキャストは舞台のままということもあり、すでに作りこまれたというか熟成した感じがする。
政治をモチーフにした歴史ものでありながら堅苦しい感じもなく、まあそもそも政治ものでもなく歴史ものでもない。堅苦しいはずのテーマをわかりやすく楽しく単純にしたところがロン・ハワードの功績だ。
テレビが単純化しわかりやすくするということが劇中で言われるが、ロン・ハワードとはまさにそのようなことをやり続けている監督だ。そのことの功罪はともかくとして、この作品に関してはそのわかりやすさが面白さにつながった。ニクソンやウォーターゲイトについて知りたければまた別の作品を見ればいい。これはこれで楽しめばいい。そんな作品。
