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FAKERS/フェイカーズ 4日間で借金を返す法

★★★--

2009/2/25
Fakers
2003年,イギリス,85分

監督
リチャード・ジェーンズ
脚本
ポール・ガーステンバーガー
撮影
バーラージュ・ボリゴ
音楽
ケヴィン・サージェント
出演
マシュー・リス
ケイト・アシュフィールド
トム・チェンバース
トニー・ヘイガース
アート・マリック
preview
 マフィアに5万ポンドの借金を抱え、4日後に返済期限が迫るニックはなじみのバーでバーテンダーのイブの弟トニーがスケッチしているところに出会う。イブの気を惹きたいニックはトニーに古いスケッチ道具をプレゼントするが、そこから絵が発見される。そこでニックはトニーに模写をさせて借金を返そうと考えるのだが…
 イギリス発のB級サスペンス・コメディ。監督も出演者もマイナーだが展開もよく面白い作品。
review

 スケッチ画の贋作を使って詐欺を働こうというケチな詐欺師の話という何の変哲もない映画だが、詐欺師ものというのは有名なスターや監督がいなくても話の練り方や場面の見せ方で面白い作品になるものがたまにある。この作品はまさにそんな作品。

 主人公のニックはマフィアに5万ポンドもの借金をし、期限が4日後に迫っている。しかし、金策に走るわけでもなく馴染みのバーで気を惹きたいバーテンダーのイブと話をする。そこでスケッチの模写がうまいイブの弟トニーと出会うわけだが、この時点ではまだ詐欺に彼を使おうとは考えていないようだ。

 話が動くのは、ニックがトニーにあげたイタリア人画家フラッチーニのものだという画材の入った箱から彼のスケッチが発見されるところからだ。おそらくニックが確信犯的にスケッチを忍ばせたのか、本当にたまたま見つかったのかはわからないが、その出来事によってニックはトニーを詐欺に引き込むことに成功する。

 ここからその贋作を画商に売り込むところがまさに詐欺の確信なわけだけれど、ここはそれほどうまいとは思えない。画商がそんなに簡単に真贋のほどが疑わしい絵をしかも現金で買うわけはないからだ。しかしこのシーンも仲間のフィルの電話攻撃や、運転手役のイブがアクロバティックな運転を見せたりすることで盛り上げて、あきさせない。

 しかもこれは詐欺師ものなので、ひとつの詐欺で単純に終わるわけはなく、次々と局面が変化していくところは本当に面白い。決して緻密ではないが、1時間半という時間、観客の興味をひきつけるのに十分魅力的なストーリーテリングだと思う。

 劇場公開されたらしい(まったく記憶にない)が、DVD化はされていない。作品としては劇場公開されずにDVD化されて意外と人気が出るというような質のものだと思うので、うっかり公開されてしまったのが逆に不運だったのかもしれない。DVD化されればもっと見られると思うのに残念だ。ネットとかCSでその名を見かけたらぜひどうぞ。

Database参照
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国別・年順: イギリス

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