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主役らしい研究者マットがタイムマシンを開発していて、それをふたりの男フランクとバーンズが監視している。この男たちはこれから起きることを予見していて、その重要な事件をイベント1、イベント2と呼んでいる。そこにもうひとり男が関わってくる。その男ペイジもフランクとバーンズと同じく未来を予見しているらしく、ふたりの邪魔をする。そこに18世紀に殺人を犯した男キャリックが迷い込んでくる…
マットはわけがわからないままガールフレンドとともに事件に巻き込まれ、フランクとバーンズはキャリックを追い、ペイジはキャリックを助けようとする。
いったい何がどうなっているのか、それぞれの行動は何が目的なのか、そして最初にペイジがある女性と話すシーンで彼が(というよりはみなが)本来の自分の姿ではない姿で生きているということが示唆されていることから、登場人物たちは本当はいったい何者なのか、という謎に包まれたまま物語は進行する。
この謎に満ちた展開というのは興味深い。しかもSFなので事実上何でもあり、いったい何がどうなっているのか、映画の終盤までまったく全体像を理解できない。惜しむらくはイベント16と銘打たれているにもかかわらず、16のイベントが何なのかがはっきりとしないことだ。1と2あたりははっきりしていて、7が失敗したということはわかるけれど、飛び飛びなので何がどうなったのかよくわからない。どうせなら16のイベントがどのようなものかあらかじめわかるようにして、そこからどうずれているのかということを描いたほうが各登場人物の立場や目論見がわかりやすくなり、それぞれが何を狙っているのかが理解でき、それからの展開や何がどうなっているのかということに対する推論を働かせることが出来たのではないかと思う。
こういうパズルのような複雑な謎解きを好む人は結構多く、私もそのひとりだが、この作品は複雑すぎてわからないというよりは、それぞれのピースのかたちが曖昧すぎてそのパズルを解く鍵が少なすぎるという気がした。
モノクロを使ったり、合成してみたりという妙に凝った映像のクオリティの低さもその曖昧さを助長している。映像の効果というのは普通は言葉や普通の映像では語り切れないことを語るもののはずだが、この作品の場合はどうも雰囲気づくりのために使われているだけで、それに意味はない。モノクロが昔でカラーが今なんていうのは最もわかりやすい文法だが、それが守られているわけでもなく、かといって別の効果を狙っているわけでもない。ただ18世紀を映像で表現するのが難しいから白黒にしてみたというだけに見える。しかも、人が走っているシーンなどに妙な効果を入れてみたりして、一体何をしたいのかよくわからない。
自主映画に毛が生えた程度の作品だとは思うが、だからと言って馬鹿に出来ないアイデアはもっている。
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