| このオーシャンズ・シリーズにもうとやかく言うことはない。ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットはほとんど趣味というように力の抜けた演技を見せ、その雰囲気が全体のゆるいムードを作って、それがいいのだ。オーシャンズはいつもどおりのメンバーでいつもどおりに少し抜けていたりする。13の2人は誰なのかよくわからないが、まあはっきり言ってそんなことはどうでもいい。
それでも新たな大物としてアル・パチーノを登場させ、アル・パチーノとアンディ・ガルシアという『ゴッド・ファーザー』コンビを久しぶりにスクリーンに復活させた。しかし、このアル・パチーノはどうも存在感がありすぎてこのムードにはあっていないかもしれない。アル・パチーノが悪いわけではないがちょっと雰囲気から浮いてしまっている感は否めない。まあ、敵役としてはそれでいいのかもしれないけれど、そこまで大物である必要はなかったような気もする。
今回の作品がよかった点は3つくらいあるが、ひとつはメキシコのエピソードだ。カジノのダイスに細工をするためにメンバーの一人が工場に潜入するのだが、そこの待遇があまりにも悪いといってストを起こしてしまうのだ。メキシコといえばテキーラにひげ面にサパタというステレオタイプはなんだかなーという気もするが、こういう間抜けなエピソードで計画事態が窮地に陥ってしまうというのもオーシャンズの面白いところだ。
もうひとつはやはりいつものように小ネタが満載のところだろう。一番のネタは「オプラ」だろう。「オプラ」は「オプラ・ウィンフリー・ショー」のことで、有名司会者オプラ・ウィンフリーのトークショーだが、このオプラ・ウィンフリーは(『カラー・パープル』でアカデミー助演女優賞にノミネートされたこともあるが)慈善事業家としても有名で、番組の中でもいろいろなものを困っている人に上げたりする。物語とはまったく関係ないが、こんな小ネタがこの映画の面白さだ。
そして、これまで地味な存在だったメンバー達が活躍するというのもいいところだ。これまではブラッド・ピットやマット・デイモンばかりが活躍している感じがあったが、今作ではオマー・エプスやケイシー・アフレックが活躍している。オマー・エプスはトンネルを掘ったり、ライダーに化けたり八面六臂の活躍だし、ケイシー・アフレックはいろいろな才能を新たに発揮している。3作目ということで主要メンバー以外の個性もはっきりと出して、どんどんマニア受けする作品になってきたということだろうか。
マニア受けといえば前作で見事にはめられたヴァンサン・カッセルも登場し、次作あたり彼が仲間に入るのかなという予感もある。そして今回はジュリア・ロバーツもキャサリン・ゼタ=ジョーンズも(会話の中以外では)登場せず、新たにエレン・バーキンが登場、アル・パチーノとエレン・バーキンはやられはしたけれど破滅したというわけではないので、まだまだこれからも絡んでくるような気がする。
なんだか、すでに次回作があることを前提に書いてしまっているが、おそらくあるだろうし、次が作られたら(劇場まで行くかどうかはわからないが)見てしまうと思う。今回は前作から3年あいたし、まあそれくらいのペースがいいと思うので、次ができるのは2010年あたり、世代交代も必要かもね。
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