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最初の15分ほどを見逃してしまい、それで映画を見たことになるのか微妙だなと思ったが、それでも少し見ていると話がわかってしまうというのがTV映画のすごいところだ。この映画はつまり、ヌードシーンを織り交ぜながら展開されるサスペンスで、これがTV用というのもすごいと思うが、この程度の映画でもこれくらい見せるというのもすごい。
確かに出ている役者はいまいちというかB級で、ヌードシーン中心に選ばれたことは明らかだが、話の展開は何度もどんでん返しがあって面白い。最初はレイプ事件と遺産の相続をめぐる争いがあり、それが絡んでそこに陰謀があるだろうということは簡単に想像できるのだが、それにとどまらず色々な人が陰謀に絡み、最後にはだいどんでん返しがある。最初を見ていなかったおかげかどうかはわからないが、このどんでん返しにはまったく気づかず、驚かされた。
この最後のどんでん返しの驚きだけのために90分のこの映画を見る価値があるかどうかは微妙だが、ヌードシーン(またはレズシーン)を見たい人や、B級のサスペンス映画が好きな人ならば見ても損はないのかもしれない。言ってしまえば火サスなんかでやる「湯けむり混浴殺人事件」をちょっと凝ったつくりにしたようなもの。その種のサスペンスが好きな人の要望には十分にこたえられるだろう。
この映画を見て思うのは、“エロ”の力ってのはすごいな、ということだ。こんな低予算、B級役者出演の三文サスペンスでもエロが絡めば日本に輸入され、DVDも発売され、TVでも放送され、きっとたくさん売れるのだ。
日本でも誰か女優が「脱いだ」となればそれだけでその映画は話題となり、観客を集める。
映画というのは見世物から発展してきた文化だけれど、見世物というのは卑猥なもの(エロに限らないが)と結びつきやすいものだった。映画が一大産業となっても、見世物という出自を忘れさせないのはこの“エロ”なのである。
“エロ”が絡めば映画は売れる。ポルノ映画のようにそれに特化したものではなく、普通の映画の中に“エロ”が織り込まれるとき、そこに覗き見的な味が生まれ、見世物の魅力が映画の中によみがえるのだ。日本にも“エロ”とサスペンスを組み合わせたVシネという一大ジャンルがあるが、“エロ”をサスペンスに組み込んだ映画の魅力は万国共通だということだろう。
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