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ピアース・ブロスナンといえば『007』だから、これまたそんなアクション映画かと思って見始める。確かにアクション映画ではあるが、それがメインというよりは、宝石泥棒とその恋人と、宝石泥棒に出し抜かれ続けてきたFBI捜査官との人間関係がメインという感じ。たしかに泥棒ものだが泥棒をするということや、そのシーン、そのトリックがメインというよりは、いかにまわりにばれないように盗むのか、あるいは盗まないのかというのがメインになってくる。
だから、スリリングなアクション映画というよりは、ピアース・ブロスナン演じるマックスとウディ・ハレルソン演じるスタンのふたりが繰り広げるドタバタをスタイリッシュな感じで描いたという作品で、いってみれば『48時間』などのようなアクションコメディに近い。
考えてみれば、このブレット・ラトナーの代表作『ラッシュ・アワー』もそんなアクション・コメディだった。『ラッシュ・アワー』もそれはそれでどうなの? という作品ではあったが、とりあえずクリス・タッカーがコメディアンであるためにコメディ部分は救われ、そしてジャッキーのアクションでお茶を濁していた。
しかし、この作品は主役がおじさんふたりということで、しかもどちらもコメディのセンスに長けているとも思えない。おじさんふたりがついつい変なことをしてしまうというおかしさはあるものの、アクション・コメディといえるほどのおかしさはないということになってしまう。したがって、アクションとしての見せ場もあまりなく、コメディといえるほど面白くもないという中途半端な作品になってしまった。
ならば、話の面白さとどんでん返しで観客を驚かせようという魂胆ということになるのだが、この結末がまたなんとも。最後のどんでん返しというか結末はまあまあ面白いが、その前のマックスとローラの関係のほうの結末は「えっ?それでいいの?」といういかんともしがたいもの。この結末で観客が納得して帰るとは到底思えない。
というわけで、なかなかいいところが見つからない感じになってしまったが、思うに、せっかくオマー・エプスが出演しているのだから、彼をうまく使ってもっとコメディ性を高めるか、関係を複雑にして話の筋を練るかすれば、面白い作品になる余地はあったのではないか。
一番面白かったのはどこかといわれれば、サメのシーンかな… としか言いようがない。暇なお正月か何かに地上波のテレビでやっていたら見るかもしれないというレベルの作品。
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