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ラブコメというのは、予定調和の物語であり、この映画もその例に漏れない。主人公になる男と女がいれば、そのふたりは紆余曲折を経て結ばれる。観客はそのふたりがどんな風に結ばれるのかという展開の細部と、そこにちりばめられたほほえましいような笑いを楽しむというわけだ。
こういう風に書いてしまうと、ラブコメなんてつまらないもののように見えるし、確かにつまらないものも数多い。しかし、ラブコメはどんどんどんどん生産され、その中にはこの作品のように、意外に面白いものが生まれてくるのだ。
主演のケイト・ハドソンは印象に残っている作品といえば『あの頃ペニー・レインと』くらいで、ゴールディ・ホーンの娘だという意外パッとした印象はないのだが、この作品ではとてもキュートで、すごくいい。そういえば、『あの頃ペニー・レインと』も地味だけれど面白い作品だったし、ケイト・ハドソンもよかったような気が… もう娘もいるらしいが、まだ若いし、これからお母さんのようなコメディエンヌとしてヒットメイカーになるのかもしれない。 この作品もそうだが、ラブコメはなぜか主演女優がその成否を決めるということが多いように思える。だから“ラブコメの女王”なんてものが生まれ、ちょっと前ならメグ・ライアン、今ならリース・ウィザースプーンを出しとけば、とりあえずヒットするということになる。彼女たちはコメディエンヌというわけではないのに、出ることで面白くなるのだから不思議だ。
ラブコメというのは結局、観客が自分の体験と重ね合わせることで、笑ったり、ハラハラしたり、ほろりとしたりするものだ。だから、主人公は絶世の美女よりはどこか間が抜けていたりする親しみやすいキャラクターの方がいい。だからそんな女優が“ラブコメの女王”となるのだろう。美女が失敗するのを笑うというコメディもあるが、それはラブコメにはならない。この作品のケイト・ハドソンも美人というよりはかわいいという感じで、悩みを抱え、どこかで助けを求めている。しかし、明るくて人懐っこい。
ラブコメを分析するということ自体が無意味なことなので、主演女優を分析しているわけですが、そのように親しみやすいキャラクターとしてケイト・ハドソンがいることでこの映画は非常に面白くなっている。「あーいうふうにすればいーんじゃないの」とか「普通はそーじゃねーだろー」という突っ込みどころそこここにあるが、その無理やりさもラブコメの特徴のひとつ。笑わせるネタや、仕込んだ伏線を生かすためには仕方ないものとして、ラブコメの世界を楽しみましょう。
まあ、ラブコメなんて見ないという人には勧められないが、面白いのなら見てもいいよという人にはオススメの作品。レンタルビデオやに行って、ラブコメでも見たいなーと思ったときに、これくらいのレベルの作品に当たるとうれしい。
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