|
不死身のヒーローが大活躍して事件を解決し、最後にはヒロインと目出度く結ばれる。これは何十年もの間ハリウッド映画が繰り返したパターンである。この作品を観て思い出されるのは『インディー・ジョーンズ』や『ハムナプトラ』などだとは思うが、そんな最近の話ではなく、それこそ70年も前からハリウッド映画というのはこのパターンを繰り返してきたのだ。
だからいまさら、ワンパターンでつまらないなどというのはまったくナンセンスだと私は思う。このような映画は見る前からそのパターンで展開して行くことがわかっており、チラシの写真のキャストを見ただけで映画の内容なんてのはだいたいわかってしまうものなのだ。
だから私はこの映画に特に失望はしなかった。逆に沈没船を引き上げるNUMAという組織の設定や、ペネロペ・クルスがWHOの医師という意外性のある設定に面白さを感じた。まあ、NUMAとダーク・ピット(とアル)のキャラクターの面白さは原作が11作品の間に鍛え上げてきたものだろうから、この映画が面白いというよりは原作が面白いということなのだろうけれど、それでもやはり映画の世界に観客を引き込む要素としてはなかなかいいものであると思う。
そうはいっても、もちろん全てが非現実的だ。なんといっても主人公たちの不死身性はいくらハリウッド映画といっても目に余るほどだ。機関銃の弾も、船からの銃撃も全て彼らを避けて通る。そして、ペネロペ・クルス演じるエヴァはWHOの医師でしかもあんなに細い腕をしているのに大男と格闘して倒してしまう。巨大な寺院のような建物はあからさまにCGで、しかもあまりできがよくないし、何で将軍がヘリコプター一機で攻撃してくるのか理解に苦しむし、あまりにリアルじゃなさ過ぎることが多い。
だからやはりハリウッド映画に、特にアドベンチャーやアクションに辟易という人は絶対見るべきじゃない。梅雨時なんとも憂鬱で、ボーっと2時間くらいを過ごしたいと思うのなら、別に見てもかまわないとは思うが、それ以上のものを期待するとその期待は全て裏切られる。ウィリアム・H・メイシーもデルロイ・リンドーも今ひとつ効いていないし…
『ナショナル・トレジャー』よりはましかな。
|