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サハラ 死の砂漠を脱出せよ

2005/6/22
Sahara
2005年,アメリカ,124分

 
            
     
 
 沈没船の調査を行うアメリカの民間組織NUMA、そのエージェントで南北戦争中に姿を消した装甲艇に執着するダークは、ナイジェリアでの調査中、南北戦争時代のアメリカの金貨の情報を得、装甲艇を探すべくマリへと向かう。他方、ナイジェリアで活動中のWHOの医師エヴァはナイジェリアで謎の疫病に遭遇、その感染源がマリにあると踏むが、内戦中のマリには容易に入ることが出来なかった…
 クライヴ・カッスラーのベストセラー冒険小説“ダーク・ピット”シリーズの映画化で、原作では第11作にあたる作品。絵に描いたようなハリウッドのアドベンチャー映画。
監督 ブレック・アイズナー
原作 クライヴ・カッスラー
脚本 トーマス・ディーン・ドネリー
    ジョシュア・オッペンハイマー
    ジョン・C・リチャーズ
    ジェームズ・V・ハート
撮影 シーマス・マッガーヴェイ
音楽 クリント・マンセル

出演 マシュー・マコノヒー
    ペネロペ・クルス
    スティーヴ・ザーン
    ウィリアム・H・メイシー
    ランベール・ウィルソン
    ダリン・ターマン

 

 

DVD・ビデオ未発売

 

 

 

 不死身のヒーローが大活躍して事件を解決し、最後にはヒロインと目出度く結ばれる。これは何十年もの間ハリウッド映画が繰り返したパターンである。この作品を観て思い出されるのは『インディー・ジョーンズ』や『ハムナプトラ』などだとは思うが、そんな最近の話ではなく、それこそ70年も前からハリウッド映画というのはこのパターンを繰り返してきたのだ。
 だからいまさら、ワンパターンでつまらないなどというのはまったくナンセンスだと私は思う。このような映画は見る前からそのパターンで展開して行くことがわかっており、チラシの写真のキャストを見ただけで映画の内容なんてのはだいたいわかってしまうものなのだ。
 だから私はこの映画に特に失望はしなかった。逆に沈没船を引き上げるNUMAという組織の設定や、ペネロペ・クルスがWHOの医師という意外性のある設定に面白さを感じた。まあ、NUMAとダーク・ピット(とアル)のキャラクターの面白さは原作が11作品の間に鍛え上げてきたものだろうから、この映画が面白いというよりは原作が面白いということなのだろうけれど、それでもやはり映画の世界に観客を引き込む要素としてはなかなかいいものであると思う。

 そうはいっても、もちろん全てが非現実的だ。なんといっても主人公たちの不死身性はいくらハリウッド映画といっても目に余るほどだ。機関銃の弾も、船からの銃撃も全て彼らを避けて通る。そして、ペネロペ・クルス演じるエヴァはWHOの医師でしかもあんなに細い腕をしているのに大男と格闘して倒してしまう。巨大な寺院のような建物はあからさまにCGで、しかもあまりできがよくないし、何で将軍がヘリコプター一機で攻撃してくるのか理解に苦しむし、あまりにリアルじゃなさ過ぎることが多い。
 だからやはりハリウッド映画に、特にアドベンチャーやアクションに辟易という人は絶対見るべきじゃない。梅雨時なんとも憂鬱で、ボーっと2時間くらいを過ごしたいと思うのなら、別に見てもかまわないとは思うが、それ以上のものを期待するとその期待は全て裏切られる。ウィリアム・H・メイシーもデルロイ・リンドーも今ひとつ効いていないし…
 『ナショナル・トレジャー』よりはましかな。