エディ・マーフィはどうも当たり外れが激しく、この映画も月面都市のクラブ・オーナーという設定で、どうも外れくさいと思ったのだが、タイトルクレジットから「意外に面白いんじゃないか」という期待を抱いた。それがなぜかはわからないが、このロン・アンダーウッドという監督のうまさなのではないかという気がする。
この監督、代表作は『シティ・スリッカーズ』、というかそれ以外ろくな映画を作っていないのだが、その『シティ・スリッカーズ』はなかなかの名作だった。主人公はビリー・クリスタルでビジネスマンが西部での冒険に巻き込まれるという話で、この『プルート・ナッシュ』とはまったく関係なさそうだが、なんとなく似ているのだ。
それは、映画全体が何も考えなくていい冒険活劇であり、コメディではないが、主役がコメディアンであることで笑いもはさみながらテンポよく進めることができ、さらには少年の心を忘れないというあたりだろうか。たいした話ではないのだが、なんとなくわくわくして、見終わったあとには爽快感が残る感じがとてもいい。
で、この『プルート・ナッシュ』だが、これはレンタルビデオ屋で借りるものに悩み、「何かさらっと見て面白いもんないかなぁ〜」と思ったときに借りるビデオである。たいしたことはないのだが、そういう作品を頭に入れておくと、意外と便利。秋の夜長にぽっと出来た時間に見てみれば、気分爽快で安眠できるというものだ。
こういう紹介の仕方をすることがこれまでも結構あったが、そのときはいつも「特に書くべきことはない」と続く。この映画もまさにそうで、映画について特に書くべきことはない。ただ見て、ただ楽しんで、忘れてしまえばそれでいい。
未来に対する見方がステレオタイプすぎるとか、SF的に矛盾点があるとか、いろいろ文句のつけようもあるのだが、そんなことに文句をつけてもまったく意味があるわけはなく、せっかくの爽快感を損なうだけだ。
それにしてもエディ・マーフィーってなかなか年取らないなぁ…
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