60年代のもののリメイクのせいか、アメリカの国を代表するスパイ組織にしてはあまりにお粗末過ぎる。序盤で登場するスパイ道具の研究所はまんま007だし、しかも初期の007だ。いまどきあんな研究室を出して面白がれというのが無理な話だと思うが、しかし、そのお粗末なスパイ道具というのを意外と多用して、観客を笑いに導こうとする。そのベタな笑いもTVそのままだろうか。
この映画はスパイ映画というよりは、コメディ映画なわけけだけれど、そのわりには面白くない。エディ・マーフィ得意のアクションコメディの展開になって、エディが主導権を握るところではまま面白いところがあるけれど、それ以外ではどうにもこうにもという感じだ。オーウェン・ウィルソンの間抜け顔はなかなか納得がいくが、顔だけで笑いは取れない。
オリジナルも見たことがないし、特に書くことがないのだけれど、そう言ってばかりもいえないので、ファムケ・ヤンセンに無理から注目してみよう。この映画ではマックスがあこがれる女捜査員レイチェルの役だが、主要な役として登場する(あるいは台詞のある役として登場する)女性は彼女だけなので、自然と眼が行く。そのような設定で魅力的に見せるのも映画的な計算なのかも知れないが、そのせいもあってかなかなかいい。
ファムケ・ヤンセンは1965年オランダ生まれ、モデルとしてヨーロッパで活躍した後アメリカに移住、92年に映画デビュー、95年に『007/ゴールデンアイ』に出演して注目される。『パラサイト』『ザ・グリード』などで強烈な役を演じ、さらに『X−メン』でミュータントを演じて、その印象がついてしまったのか『ターミネーター3』『MIB2』に悪役として出演することが決まったが、相次いで降板し、この『アイ、スパイ』に出演することが決まった。
ふーん、確かに役柄としてはいい役だけど、『T3』とか『MIB2』に出といたほうがよかったんじゃないかなぁ… 次回作は“Eulogy”というブラック・コメディらしい。コメディは多分やめたほうが…
ということです。たまにはこういう映画にも出会います。見ていて退屈ではないけれど、特に面白くもない。結末がどうなるのか気になるけれど、最後まで見たところで「へぇ〜」という感じ。暇つぶしにはなります。頭を空っぽにして見れます。そして観終わった後も空っぽのままでいられます。
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