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座頭市逆手斬り

2003/7/14
1965年,日本,86分

監督
森一生
原作
子母沢寛
脚本
浅井昭三郎
撮影
今井ひろし
音楽
大森盛太郎
出演
勝新太郎
藤山寛美
滝瑛子
島田竜三
水原浩一
preview
 もぐりの博打であげられた市はその牢で無実の罪であげられたという片瀬の島蔵という男に自分の身元を明かし立てるため2人の親分を尋ねるように頼まれる市はいったんはのこのこ訪ねて面倒に巻き込まれるのはやめようと旅を続けるが、ある宿場であった百太郎という調子ものに付き合っているうちに、騒動に巻き込まれてしまう…
 勝新太郎のヒットシリーズ『座頭市』の第11作、いつものように座頭市の仕込み杖が冴え渡り、悪者を退治していくという痛快時代劇。藤山寛美が共演で出演して、アクセントになっている。
review
 座頭市シリーズは1962年に1作目の『座頭市物語』が作られ、それから1968年までに何と19本が作られた。つまり年におよそ3本が作られ、公開されるというもの。つまりこれはテレビがあまり普及していない時代の連続ドラマのようなもので、毎度毎度見に行って楽しむというものなわけだ。だから、1作1作に凝った演出なり何なりをするというわけではなく、1つのパターンの中でバリエーションを見せるというのが王道になる。
 座頭市といえば、やはり市の仕込み杖の立ち回りがハイライト。ここはあまりアレンジせずに、ただただかっこよければいい。まずアレンジをするのはプロットの部分で、その点ではこの作品はプロットはいまいちひねられておらず、最初の5分で大体最後まで読めてしまうだからあまり工夫があるとは思えない。
 この作品での見所はなんと言っても藤山寛美の出演なのだろう。とうじ松竹新喜劇の看板役者として人気を博した藤山寛美、なので基本的には舞台役者というわけだが、60年代には映画にも結構出ていて、マキノ政弘の「日本狭客伝」では鶴田浩二、高倉健などとともにレギュラーで出演している。
 座頭市の勝新はそれだけでもユーモアを持ったキャラ(というよりかわい気があるというべきか)なわけで、それに藤原寛美という関西の喜劇役者のお笑いが加わる。ならばシリーズ随一の喜劇的演出になるかと思いきや、藤山完備は意外にシリアスに役を演じ、それがなかなかはまっている。
 なので結局いつもと変わらない座頭市という感じにはなるが、まあそれはそれで面白いということです。しかしタイトルからしても『座頭市逆手斬り』なんてどの作品にも当てはまるタイトルなもんで、この作品の内容とタイトルを結び付けておくのはきっと難しいでしょう。これはあくまで「座頭市のどれか」というレベルの映画で、座頭市シリーズの中で何か傑出した作品とはなりませんでした。
Database参照
作品名順: 
監督順: 
国別・年順: 日本60~80年代

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