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ウーマン・オン・トップ

2003/6/14
Woman on Top
2000年,アメリカ,92分

 
            
     
 
 イザベラは夫で歌手のとニーニョのレストランでシェフを務めていた。イザベラの料理とトニーニョの歌で店は繁盛していたが、トニーニョの浮気を知ってしまったイザベラはアメリカへ渡る。イザベラがいなくなって見ると、漁師たちは魚が取れなくなってしまい、レストランにお客は来ない。イザベラもサンフランシスコで料理教室の講師をしながらも、トニーニョを忘れられないでいた。
 ペネロペ・クルス主演の幻想的なラブ・ロマンス。全編にボサノバが流れ、それがなかなか心地よい。すべてが少々紋切り型過ぎるが、ペネロペ・クルス好きなら文句なしに楽しめるし、ベネズエラ出身のファナ・トレス監督らしい皮肉と取れるところもあってつまらなくはない。
監督 ファナ・トレス
脚本 ウェラ・ブラシ
撮影 ティエリー・アルボガスト
音楽 ルイス・バカロフ

出演 ペネロペ・クルス
    ムリロ・ベニチオ
    マーク・フォイアステイン
    ジョン・デ・ランシー

 

 

 

ウーマン・オン・トップ

 

 

 
 基本的にはペネロペ・クルスのイメージ・ビデオで、お色気ムンムン、少々ロリータ系の顔がこういうイメージ・ビデオ系の映画にはよく合う。それにしても、スペイン出身だからブラジル人でも通るだろうというハリウッドの発想はすごい。まあ、ブラジルはいろいろな人がいるから、どんな人でもブラジル人と言って通ってしまうというのはあるけれど、ペネロペ・クルスがブラジル人ってのは…
 ということをはじめとして、基本的にアメリカ人がイメージするブラジルというのがこの映画では貫かれている。監督はベネズエラ出身だそうなので、本当はもっとブラジルというものを知っているのだろうけれど、あくまでもアメリカ人のイメージに合わせる形でブラジルを描く。ボサノバ、サンバ、サルサ、魔術、トロピカル、美女… 
 これは監督のアメリカに対する皮肉なのか、それともそれでいいと思って撮っているのか、それともブラジルが嫌いなのか、それはわからないけれど、あまりの紋切り型に笑いすら浮かんできてしまう。これをアメリカ人が納得してみているのだとしたら、やはりアメリカ人って… と思ってしまう(あくまで一部のアメリカ人のことですが)。
 ということなので、物語については言わずもがな。いったい何が言いたいのか、何が物語の焦点なのか、魔術的なものを入れ込みながら、それがまったく生かされていないのはなぜなのか。などなど不満は山積、こんな脚本屑だ! といいたくなります。
 それでも、モニカというキャラクターなど物語の主プロットとはあまり関係ない、笑いの部分ではなかなか魅力的なものがあります。コメディとまでは行かないけれど、織り交ぜられた笑いの部分では見るべきものがあるということ。この脚本の人は多分そういう遊びの部分のほうに才能を発揮する人なんじゃないかと思います。なので、多分この脚本家の人はコメディのほうがうまく書くような気がします。他に映画がないのでわかりませんが、こういうまっとうなラブ・ストーリーを書くには遊びが好きすぎる感じ。コメディの本を書いたら見てみたい。またまともな本を書いてしまったら絶対見ない。
 ペネロペファンの人は必見、他の人はー、音楽がなかなか心地よいので、何かのBGMに利用してみてはいかが?